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すでに活用事例多数! チャットボット最前線!!

チャットボットの真の「価値」とは?

2016年に世界最大規模のSNS「Facebook」が大々的に採用を発表したことで、世界的に盛り上がりつつある「チャットボット」。気がつけば、日常の多くのシーンでチャットボットが活躍するようになっています。

チャットボットの良いところは、普段の話し言葉(自然言語)という単一のインターフェイスで、さまざまな機能を呼び出したり、サービスを受けたりできること。最新の天気やニュースを教えてもらったり、スケジュールを設定・確認したり、ネットショップで買い物をしたりといったことを、これまで以上に簡単に行えるようになります。

ただ、ここで気をつけたいのは、チャットボットの登場によって、できることが増えたわけではないということ。チャットボットの「価値」は、そうした「できること」への道順を、より平坦に、より分かりやすくすることにあるのです。

たとえばネットショップでグレーのジーンズを買いたいと思った場合、これまではそのサイトを訪問し、「ジーンズ」のカテゴリーを開いて、上から順に商品を検討していく必要がありました。ショップによっては「ジーンズ」というカテゴリーがないかもしれませんし、色やサイズのラインナップが商品ページの奥まで行かないと分からないということもあるでしょう。ある程度、ITリテラシーの高い人でも、ショップによって異なるサイト構成・操作方法に混乱した経験があるはずです。

しかし、チャットボットならば、リアル店舗で店員さんに話しかけるように「グレーのジーンズがほしい」というだけでOK。後は、必要に応じて「サイズは?」「形は?」などといった質問に答えていくだけで、効率的に最適な選択肢にたどり着くことができるのです。

既に日常生活に溶け込み始めているチャットボット

現在、国内ではさまざまな場所でチャットボットが活躍しています。初期に多かったのは、カスタマーサポートを担当するチャットボットです。2016年以降のチャットボットブームに先駆けて、2014年に登場した、リクルート「フロム・エー ナビ」の「パン田一郎」や、アスクルのネット通販サイト「LOHACO」の「マナミさん」などは、その代表例と言えるでしょう。

パン田一郎はLINE上で、マナミさんはWebブラウザおよびLINE上で動作するチャットボット。共に、まるで人間のカスタマーサポートスタッフのように、それぞれのサービスの使い方を丁寧に教えてくれます。また、副次的機能として、キャラクターとのコミュニケーションを楽しむ機能も提供。「今、何してるの?」など、まるで友人に送るようなメッセージを入力すると、それに対して、気の利いた、愉快な返答が返ってくるのです。

こうした人間とやり取りしているかのような温かみもチャットボットの魅力の1つと言われています(なので、各社、窓口となるキャラクターの作り込みに余念がありません)。

また、リアルのカスタマーサポートでは難しい24時間対応が可能なこと、問い合わせ急増による待ち時間が発生しないことなどによる、顧客満足度の向上も大きなメリットと言えるでしょう。チャットボットのカスタマーサポートには、買う側、売る側、双方に大きなメリットがあるのです。

現在では、カスタマーサポートのほか、多くの機能がチャットボットを通じて提供されるようになりました。宅配便サービス「クロネコヤマト」や、経路案内「NAVITIME」など、それまでは専用フォームへの入力などが必要だったサービスを、チャットボット経由で手軽に行えるようになっているのです。ほか、ここ数年で、多くの企業・サービスがチャットボットの提供を開始。その活用例は枚挙に暇がありません。

ビジネスの現場でもチャットボットはなくてはならないツールに

先に紹介した、パン田一郎やマナミさんがそうであるよう、現在、多くのチャットボットは、SNS上で展開されています。……と、聞くと、チャットボット=プライベート用と誤解されてしまいそうですが、実はビジネスシーンにおいてもチャットボットの注目度は急上昇中。「Slack」や「チャットワーク」などのビジネス向けチャットツールでも、チャットボットの積極活用が始まっているのです。

例えば、面倒な会議時間の調整をチャットボットにお願いすると、それぞれのアカウントにチャットボットが問い合わせを行い、その結果をとりまとめてベストな会議時間を設定し、会議室を押さえてくれます。

また、スケジュール管理アプリなどをいちいち開くことなく、チャットツール上から、チャットボットを通じてスケジュールの設定・変更をしたりすることも可能。もちろん、予定が近付くと、チャットツール上にリマインダーを表示させるなどといったこともできます。ありがちな「パソコン作業が苦手で、スケジュール入力をしてくれない上司」も、これならサボらず入力してくれるかも? 最近増えているという、PCに触ったことがないという若手社員もチャットボットなら抵抗なく使いこなしてくれそうです。

もちろん、有給取得や経費精算などといった申請ものもチャットボットの得意とするところ。面白い事例では、社員の勤怠情報などから、その人のストレス状況を予測し、有給を取るよう促したりするようなものもあるようです。

プライベートからビジネスまで、既に幅広い分野で活躍中のチャットボット。細かいことは全部チャットボットにお任せして、人間はより創造性、生産性の高い作業に集中できるようになる、そんな未来がやってきています。

山下 達也(ジアスワークス)
ICTおよびデジタルグッズ分野を中心に執筆を行うライター/編集者。

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