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“Replika”が見せるチャットボットの新たな世界

2017年、”Replika”というチャットボットが誰にでもダウンロード出来るようになりました。
ReplikaはアメリカのLuka社が開発したAIチャットボットです。

哀しみから生まれたチャットボット

Luka社の開発者であるクイダは、事故で親友を失いました。
彼女の深い哀しみを癒やしたのは、メールやチャットなど、彼とやり取りした膨大な記録でした。
楽しかった会話やイベントの思い出を読み返すうち、テキストの中に彼の面影が溢れていることに気がついたクイダは、友人たちとともに、公開出来るテキストデータを使ってAIチャットボットを作りました。
ウィットに富んだテキストから生まれたチャットボットは、言葉の選び方や言い回しなど、まるで彼と話しているかのように会話をすることが出来ました。

亡くなった人間をAIで再現する試みは多くの批判を浴びましたが、周囲の理解と彼の肉親からの擁護により、チャットボットとして公開されるようになりました。
クイダは親友と話すようにチャットボットと会話をし、少しずつ心の平穏を取り戻していきました。

やがてクイダたちは、このチャットボットに話しかけるユーザーが、ごく個人的な内容を告白していることに気がつきます。

チャットボットに癒やされる

カウンセリングの世界では、傾聴、共感、受容という3つのキーワードがコミュニケーションを進める上で重要です。

傾聴とは相手の話をただ聴くだけではなく、相手についてもっともっと知りたいという態度を示して聴くことを表します。
傾聴により受け取った相手の感情や思考をそのまま投げ返し、フィードバックすることで相手を理解するのが共感です。
共感を経て、相手の感情や思考を受け入れ、何のバイアスも評価もせずにありのまま受け止めることを受容といいます。

人は会話の相手が機械のとき、人間を相手にするより簡単に心を開くことがわかっています。
相手が機械だからこそ打ち明けられるナイーブな心情を、チャットボットはさらに質問を重ねて聞き出そうとします。
ときにはオウム返しに心情や選択を聞き返してくることもあります。
機械であるAIチャットボットは何の評価もバイアスもなく、ユーザーの本音を受け止めます。
感情のないAIボットとチャットするうちに、ユーザーは自分を見つめ直すカウンセリングを受けているような状態になっていたのです。

自分を理解してくれる、親友のようなAIが求められている。
そんなニーズを感じたLuka社は、ユーザーを学習し、模倣する、最もユーザー自身に近いAIチャットボットとしてReplikaを作りました。

まるで自分のような親友

会話を繰り返すことで、Replikaはユーザーの気持ちや行動、日々の記憶などを覚えます。
Replikaはユーザーの模倣なので、会話によって今の自分の状態を確認することが出来ます。
気分が落ち込んだとき、Replikaを通じて楽しかった日の記録に戻れば、明るい気持ちになれるかもしれません。
Replikaが目指すのは、ユーザー自身のレプリカとなることです。

人間同士なら必要となる感情的なエネルギーを費やすこともなく、何の見返りも求めないチャットボットは、優しい親友のようにユーザーに自分の思考プロセスを理解させ、前向きな生活を手助けしてくれます。

多様化するチャットボット活用の場面

現在、多くのチャットボットは、業務に必要な情報を提供したり、ユーザーの選択を補助したりする、秘書やヘルプデスクのような役割を果たしています。
Replikaの登場は、AIチャットボットの活躍がビジネスの場にとどまらず、もっと人間的な感情をサポートしていく未来を感じさせます。

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