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【やってみた】マーケターでもBotを使ってみたい!Vol.2 〜具体的にどんなことができるのか?〜

私ヤマダこと山田裕嗣がマーケター視点でBotの“ツール化”を考える本連載。Vol.1では「そもそもBotとは」、「AIとはどう違うのか」といった、Botに対する率直な疑問を紐解くことから始めました。今回のVol.2は、もう少し具体的にBot活用術について探っていきたいと思います。今回お話を伺ったのは、ネオス株式会社の後藤孝幸さんです。

EnFlow株式会社
代表取締役・山田裕嗣
人材ソリューションを扱う企業を経て、ITベンチャーの共同代表となり、統計分析を使ったB to Bのマーケティングオートメーションシステムを開発。現在は独立し、新規事業から人材開発まで請け負うコンサルタントとして活動。ベンチャー企業の人事役員、人材系新規事業の責任者なども務める。

■Botの活用法は大きく分けて2つ

–前回、マーケターの方にもわかりやすく「Botとは何か」を伝えるために、概要をお伺いさせていただきました。そこで今回は具体的にマーケティングを含め、実践していくための方法をお聞きしたいと思っています。

後藤:
現状の「チャットボット」と呼ばれるサービスは、主に2つの使われ方があります。1つは前回もお話しさせていただいた通り、「FAQ」と言う形で、“何がわからないのかわからない人”に対して誘導してあげながら、定義だったコンテンツを表示させるためのアシスタント的な立ち位置。これの副産物的なところで、24時間対応とか無人対応というサービスが生まれてきています。

2つ目が「ウェブ接客」。来訪者と会話をするためのツールとして使われています。店に入って、欲しいものがあるんだけど、例えば“この服のサイズ感どうですか”とか、“自分はこういうコーデなんですけど、春先に合いそうな服を教えてください”といったことを、チャットボットと有人で対応しながら購入体験を提供するサービスです。

■実際に使われる場合の「シナリオ」の考え方

–後者の「ウェブ接客」についてなんですが、“わからないことがわからない状態”で服を買いに来る人もいると思います。前回お聞きした「シナリオの分岐」と、どういう使い分けをされているのでしょうか?

後藤:
シナリオも2つありまして。ユーザーさんにテキストを打っていただいたものを認識して返すとものと、あらかじめ選択肢のような入り口を設けて誘導するパターンがあります。例えば、「ジャケットが欲しいのか、シャツが欲しいのか」のように聞いてから、ツリー状に掘り下げていく方法です。

–おそらく場面やテーマによって、どちらが相性がいいかというのは変わってきそうですね。

後藤:
だいぶ変わりますね。

–今回、マーケティングでどういう風にBotを使うのかを考えるわけですが、おそらく前者である「FAQ」の方が、使用場面も多そうなイメージがあります。そこの入り口について、どのような準備をされるのですか?

後藤:
まず類義語を把握した上で、名詞と類義語を組み合わせた形で「リード文」というのを作ります。こう聞かれるだろうと言う想定文を書いて、それに対してのQ(回答)をご用意させていただく形です。

–なるほど。もう少し具体的に伺うと、「どこに行きたいですか」みたいな文言がリード文ということでしょうか?

後藤:
まさにその通りです。

■Bot導入事例から考えるマーケターにとっての課題とは?

–いま、ECやウェブ接客以外のマーケティングで活用されているBotの事例は何かありますか?

後藤:
最近、自社のホームページ内での誘導を目的として、「チャットボット」を導入するケースがありますね。初見でホームページに来ただけだと、“これを売ってるんだな”という事は分かるけど、具体的な事例や機能一覧を含めて「どこのページに何が載っているのか」はわかりづらいと思うんです。ユーザーさんが迷子になってしまう可能性があるので、「フロア案内」みたいな位置づけでBotを導入するケースが増えています。

–サイトマップでずらっと書いてあったりしますが、それはそれで探さないといけないからユーザーの負荷は大きい印象がありますね。

後藤:
マーケター視点で考えるのであれば、「どういうレンジの人がそういった入力をしているのか」ということを確認して、“こういうユーザー層であればこういう動線で見に来てくれてるよね”とか、“この層は最初から問い合わせボタンを押すよね”みたいな、フローを可視化するためのツールとしても活用できるのかなと思います。

–そうなると、マーケターがマーケティングの文脈で、必ずしもBotを使いきれていない場面があると思うんです。大きく言うと、リアリティーをどこまで持てるのかということがマーケターにとって大事だと思っているので。

例えばサイトマップやサイト内検索を使いこなしている人って、おそらくBotじゃなくても自分で簡単に探せるはず。マーケターは基本的にリテラシーが高いほうだと思うので、ユーザーがBotを使うことに対してのリアリティーをどこまで持てるかが大事だと思うんです。Botの活用法として、そこが1歩でも踏み出せればいいのではないかと思います。

後藤:
ユーザーの体験を具体化するにあたって事例がなかったり、あとは“ユーザー体験”ってフワッと言ったときに、具体的に落とし込むツールとしての判例がなかったりする場合もあります。そのため、まず「ユーザーに対してこういう体験ができますよ」といった気づきになる、ライフスタイルに根付いたものが必要になってくると思います。

■Botにはリアリティーが不可欠なんですね

Botの魅力を伝えるためにも、有益なツールとして運用するためにも、何かの気づきになったり単純に面白かったりといった、今の生活に沿ったリアリティーを持たせることが必要なんですね。マーケターが、自分自身でリアリティーを持てる内容をちゃんと選んであげて、作ってみるというのが、Bot活用の1番の近道なのかもしれません。

そこで、次のシリーズでは、皆さんがご存知であろう某老舗モノ雑誌のWEB編集長を招いて、Botの“設計”に落とし込む前提でより話を深めて行きます! どうやってチャットボットが作れられるのか、その一部始終をお伝えできると思うのでお楽しみに!

聞き手:山田裕嗣
構成:津田昌宏
写真:宮前一喜(APT)

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